神楽坂すしアカデミー

この間神楽坂すしアカデミーってところに行ってきたら、ふと寿司屋ってどんな商売なんだろな~って思ってしまった。

そこは寿司を握る職人さんの卵が研修目的を兼ねて営業しているお店で、夜は二時間2500円位で食べ放題という料金設定。
注文は注文シートに書いて注文するシステム。
恐らく注文が飛んだりしないためのシステムなんだろうけど、そこで得られる経験って何なんだろうかと考えてしまった。

思うに寿司を上手く握るスキルは身につくかもしれないけど、果たしてそれで良いのだろうか。

すしアカデミーを経営する学校の生徒はどういう仕事に就くのだろう。

寿司という料金の特徴は季節感とその日の仕入れで食べるネタが変わる事にあると思う。
東京であれば「今日は築地に滅多に入らない魚が入った」とか、「初物の魚が入った」といったストーリーが寿司屋の価格を形成している。
職人さんは寿司を握れるだけではないストーリーテラーであり、コンシェルジェである。

注文シートに書かれた寿司を握って配膳するだけではそういった経験は積めない。
北大路魯山人が銀座の某寿司屋でもう少し大きく握って欲しいとリクエストをした時、職人は「寿司を小さく握る技術の難しさと寿司としてのバランスの哲学」を説いて納得させたそうだ。

そういった芯の部分がないとお客の言いなりになってしまう。カスタマーマイオピアというやつだ。
これは40になっても50になっても身につかない人間は身につかない。
そういう生徒達の前途をふと不安に思った。